ネコびより

チロ君

朝飯を食べてると、裏のチロ君がやってきた。
「なんか下さいな」と言うので煮干しをあげて出勤する。
駅までのいつもの坂の下をトラ猫が横切る。


猫を二匹見かけると、たいてい猫日和だ。
今日一日、各地でネコと目が合い、あいさつをし、
時に聞いて無いフリをされる。
月に何度かはこんな日があり、旅行の時に当たれば、
出合ったニャンコ達は被写体となるのダ。


案の定、その後もモノレールから取込み(ケンカ)中の
黒猫と赤トラを、会社の正門で立番警備中の黒ブチ君を
立て続けに見かけ、工場内を歩けば、マダラ君が走り回っていた。


倉庫の屋根から黒猫にニャアと声をかけられ、搬送用パレットの裏で
キジトラが寝そべっていた。これで計8匹。あまりにも多く見掛けるので、
天変地異でもあるのかと思い、キジトラに訊いてみた。
「今日はたくさんネコが居るけど、何か地震でもあるの?」
「‥‥‥。」


出ました、聞いてないフリ。


まあ、天変地異あるって知ってたら寝そべってないだろうケド。