素晴らしき気晴らし。

仕事で煮詰まって脳味噌停止状態。
土日はウチで寝てたいが、じっとしてるのも
かえって悪そうなので、ズバッと京都へ出かけてみた。
目的は1つ。気晴らしに乗るバス旅。コレ最強。


乗るのは京都バス32系統。京都のほぼ北辺、出町柳を出て
鞍馬の山を越えて広河原まで行くバスです。
1日4往復運転の路線バスですが、3/16〜12/15の土日祝日には
1往復増便されます。今日乗るのは、まさにその増便。
出町柳13時ちょうどに出発です。

出町柳にて>


川端通〜北大路〜堀川通りと京都を北へと向かい上賀茂神社へ。
更に北へ下って京都産業大学前を過ぎると、乗り降りするお客さんも
減り、だいぶ辺りも寂しくなってきます。
上野中バス停を過ぎると、道もついに1.5車線に。バスと一般車がすれ違うには
厳しくなってくるので、要所要所に交通整理員が立っており、バスと無線でやりとり
しながら一般車を先行させたり待たせたりしています。
この日は台風も近づく雨の中でしたが、せっせと交通整理をしていました。
大変ですね。

<交通整理員>


鞍馬の辺りに近づいてきました。だいぶひと気が出てきましたが、相変わらず
道は狭いです。ココまでで出町柳から45分。普通のバスなら「だいぶ乗ったな」
という所ですが、まだまだ序の口。ココからがこのバスのクライマックスです。

<鞍馬周辺>


鞍馬駅前を出て、鞍馬温泉を過ぎると、いきなりこの有様です。
まるで林道??と思う道の状態ですが、れっきとした京都府道38号線。
百井別れバス停付近〜大布施バス停付近に至っては、何と国道477号線との
重複区間です! なんとまあ、凄い所を走るモンです。
 ちなみに鞍馬を出ると、運転手さんが運転席配電盤のスイッチを入れます。
するとバスの屋根前方に取り付けられたスピーカーから、メロディが流れだします。
鞍馬からは自由乗降区間になるので、乗車する人に分かりやすくする為か、はたまた
対向車への注意喚起なのか分かりませんが、終点まで終始メロディが流れ続けます。

<細道。>


バスは花背峠に向かってグングンと登ります。もちろんヘアピンもあります。
3連ヘアピンに5連ヘアピン。運転手さんもハンドルをグルグル回します。

<ヘアピン通過中>


峠を越えると花背別所町。のどかな町並、というか『村並』が現れます。
ここからは別所川に沿って山を下っていきます。この別所川。
北に向かって流れている事から、てっきり日本海に注ぐのかと思ってましたが、
この峠を下った大布施から桂川に合流し、延々西へ回って園部〜保津峡〜嵐山を通って
最終的には淀川から大阪湾へ注ぐという長〜い河なのでした。
ウチに帰って調べてビックリしました。
 さて、大布施からは国道477号に別れを告げ、桂川を遡ります。ここには農協もあり、
だいぶ「都会」に来た感じがしてしまいます。ここからは川沿いに平坦に区間を走ります。
大悲山口バス停で出町柳へ向かうバスとすれ違います。あのバスで京都の「都会」へ
戻れるのが、何だか不思議な気分がします。
さてバスは点在する民家を縫うように走って、いよいよ終点、広河原へ到着です。
ここまでの乗車時間112分。しかし時間を感じさせない景色の変化で、
なかなかどころか、「かなり」楽しいバス旅です。

<到着〜。>


終点まで乗車したのは私と、2人連れのオバサンハイカーのみ。天気がよければ、
大悲山への登山者で賑わうとの事ですが、今日はあいにくの雨(というか台風)なので
バスもガラガラでした。
終点はというと、川のたもとのバス転回場に、乗務員の休憩小屋があるのみ。
橋の向うにわらぶきの民家と、今日はやっていない喫茶店。500m程北へ歩くと
広河原スキー場がありますが、もちろんこの時期は閉鎖されていました。
道はそのまま佐々里峠にむかってます。
 反対の京都側に向かっても、民家がまばらに建つのみ。コンビニはおろか、
自販機すらない(!!)凄まじい地域です。
昼飯を食べる時間が無く、終点のコンビニででも‥との目論見は破れたり!です。
うーん、ハラヘッタぞ。

<♪なんにも無いなんにも無い>


雨は降ったり止んだりを繰り返してますが、近所を散策し始めるや否や、土砂降りに
たたられてしまいました。それでもわらぶき屋根の民家が数件(まばらに)ある景色を
観ると、散策したくなってしまいます。
観光地化されていない(観光地じゃないケド)、そんな素朴な所がすごく好感を
もてるというか、はるばる来て良かったなあと思いました。
しかし、それ程広くない田畑のこの場所で、この辺の人々は、何を生業にしているの
だろう?というのが不思議に思いました。

<もちろん人は住んでます>


 バスの折り返しまで1時間。雨宿りする様な場所も無く、公衆トイレの軒で雨宿りして
困っていたら、バスの中から手招きされました。
聴くと、先程のオバサン2人が運転手さんと交渉してくれて、折返しまでバスで
雨宿りさせてくれる事になったとの事。ありがたい配慮です。
 オバサン達から色々と地元情報を教わったりしてる間に、バスの折り返し時間と
なりました。来た道をまた2時間近くかけてガタゴトと帰りましたが、さすがに
殆んどの区間を居眠りしてしまいました。


帰りは終点出町柳まで付き合わずに、北大路で下車。すっかり顔を覚えられてしまった
運転手さんに、降り際に「お〜きにネ」と言われました。ちょっと嬉しかったですね。


先日は「秘境駅」に行ってきましたが、広河原は「秘境バス停」いや、むしろ
集落そのものが「秘境」というに相応しい、そんな終点でした。
久しぶりに乗り出があって、「良いバス旅」ができましたよ。

本日の乗車バス
壱: 32 出町柳駅前→広河原(鞍馬経由)
京都バス50高野(営) いすゞエルガ'00 ツーステップ


弐: 32 広河原→北大路駅前(鞍馬経由)
京都バス50高野(営) いすゞエルガ'00 ツーステップ