雲上の楽園(跡)

廃アパート。

昨日の帰りに、松尾鉱山へ寄ってきました。
雲上の楽園と称された山上の都市も、今は廃墟に
なるばかり。
それでも撤去費用が捻出できなかった為、コンクリ造りの
アパート群は解体もされず、現在に残るとか。


そんな松尾鉱山に行ってきました。青森から盛岡へのレンタカー
返却のついでにちょっと寄り道、という訳です。

松尾八幡平ICからちょっと行った所で県道23号に入ります。
そこからアリエナイ急坂を登った所にある分岐点。
カーナビではこの路地が鉱山跡の周回道路のようになっており、
道なりにいけば全ての廃墟を周遊(?)出来る感じです。
とりあえず左折。

入口にはこのような警告看板が!
さすがに道路上は陥没したりしないだろうと思うけど‥‥
こう書かれると心配しちゃいますね。


ほんの数百メートル行くともう、奴らが見えてきました!!!




松尾鉱山緑ヶ丘アパート!!!



昭和26年頃から建てられたこのアパート、水洗トイレ、セントラルヒーティングを備えた、
当時でも突出した最新鋭の建造物でしたが、昭和44年の鉱山閉山により廃墟となったもの。
それから約40年。この廃墟が未だに群落して存在している事実が、驚きです!
窓枠の残るもの、腐り落ちたもの、遠めにみても崩壊は進んでる様子。
いつまでこの姿を留めているかは分かりません。神のみぞ知るといった所でしょうか。

しかし、毎度のことながらアパート方面へはケモノ道というか、人々の通った跡が
付いています。先日の日窒鉱山では「憑かれそう」という理由で行きませんでしたが、
コチラは単純に「崩壊しそう」という理由で踏み込みません。
行く人はすごい度胸です。



さて、道なりに進むと至誠寮脇に到着します。

こちらも崩壊の様子は一目瞭然。
罰ゲームだって入りたくありません。
だって、あの非常階段。

うっかり乗った瞬間に『非情階段』になること間違いなし!
あの踊り場なんて最大積載量はKgではなく、g【グラム】単位に違いない!
オソロシや。


カーナビでは周回になっていた道路ですが、この先で松尾鉱山の中和施設内に
道路は入ってしまい、もちろん関係者でもないので通行できません。
仕方ないので最初の分岐まで戻って、今度は反対側に回ってみます。


反対側の県道23号線=八幡平アスピーデライン側にはかつての松尾鉱山中学校が
近くにあります。赤いカマボコ屋根は体育館だった所。


少し戻ると、校庭だった広場が見えてきます。誰も走り回ることの無い
校庭に未だに立つラグビーゴールが何とも言えません。

奥の校舎は、中学閉校後も別の学校施設としてしばらく使用されてたとの話で、
メンテナンスされてた期間分、心なしかアパートよりも傷みが少ない気がします。
2本ニョッキリ建つ大煙突は、セントラルヒーティングの中央設備であった
ボイラー棟のもの。一体どの位の高さがあるのやら。


以上駆け足でしたが、松尾鉱山跡にある廃墟探索でした。
一度行けばもう十分ですが、あのアパートの群落がそびえ立つ様子は
ある種衝撃的でした。だいぶ崩壊は進んでいますが、何時までも
健在でいて欲しいと願うばかりです。