インカルウシ。(北海道 day1)

9073レ遠軽出発!

網走から留辺蕊を経由して金華へ戻る。
9月に撮り逃した貨物の俯瞰写真を撮る為だ。


金華は駅前に商店も無く、通りに10軒程の人家が軒を連ね、
そのうち9軒は廃屋という寂しい駅だ。しかし、残る1軒には
凄まじい数の犬がいて、撮影に向かう人々にお世辞にも歓迎とは
言え無い程吠え立てる。しかも鎖を引き千切らんばかりに走りながら、だ。
只でさえオッカナイ光景だが、この家の主は犬たちに生肉を
与えているので、犬小屋近傍は血だらけで骨が転がると言う
チト凄惨な光景にゾッとさせられる。
毎度の事ながらココを通る時、肝っ玉が少し縮むのだ。

<猛犬注意!>


次は遠軽で2本目の貨物を撮影する事にする。
晴れたり吹雪いたりの目まぐるしい天気の中待つこと20分。
今日は国鉄色の機関車が先頭だ!!
しかも後部補機もライトを点灯しているのが見える。
思いの他ナイスな写真が撮れた。


貨物の折り返しまで1時間あるので、遠軽の象徴とも言える
「がんぼ岩」に登ろうかと思ったのだが、流石に危険なので冬季は
登山道が閉鎖中だった。そのまま待つのも寒すぎるので、がんぼ岩の
麓の郷土資料館へ入る。


話は脱線するが、そもそも「遠軽」と言う名は、アイヌ語で言うところの
イン・カル・ウシ【遠く・望む・ある所】が訛ったもので、要するにこの
岩山「がんぼ岩」=インカルウシであったのだ。それが何時しか街の名前に
インカルウシ(遠軽)が用いられ、インカルウシであった岩山は「がんぼ岩」
と名を変えたのである。

と、これはアイヌ地名の本から知ったのだが、残念ながら郷土資料館は
開拓以降の和人の歴史のみであり、開拓以前のアイヌの人々の暮らし等に
ついては資料が無かった。この辺りを知れるかと思って入ったので、
チトがっかりした。


16時の流氷特急まで時間があるので、これまた3月で廃止になる新栄野駅まで
行く事にした。ちなみに13:28遠軽発の白滝行きは新栄野に停まるが、
その折り返しである遠軽行きは新栄野には停車しない。
ちなみにこの折り返しに乗車しない限り、16時に遠軽に戻れない。
ということで、新栄野から瀬戸瀬までの3キロは歩く事にする。
まあ、時間は1時間20分もあり、3キロなんて40分で行けるので楽勝だけど。

<4624D新栄野発車>


瀬戸瀬駅前では会社から着信。人生的にある意味に重大な(?)電話だったり
したのだが、こんな無人駅前でどうしようもないし、判ってた事なので旅を続ける。
とりあえず遠軽に戻って流氷特急「オホーツクの風」に乗車。
札幌へ戻るのである。


今夜の宿はこれまた3月で臨時列車化される「利尻」だ。
2泊連続の夜行列車は流石に体にキツイので、今日は寝台を奮発したが
ファイナルアンタ、正解!大正解!! 乗って30分で爆睡だ。

<特急利尻>


今日の移動距離は鉄道約840km。徒歩で約10キロ。
我ながらよく動いたもんですわ。(+д+)フゥ